設置の際のチェック項目
僕らが施工する際のチェック項目の一部です。「洗濯機なんて自分で」と思われる方も多いと思いますが、万が一水漏れがあった場合などは時間と費用がかなりかかってしまうエリアなので、チェックすべき項目は結構あったりします。DIYで取り付けされる方など、参考にどうぞ!
トランスポートボルトのチェック
トランスポートボルト(輸送用固定ボルト)は、引っ越しなどの際の輸送の時に洗濯槽を固定し損傷を防ぐものですが、時々引っ越した後もこのボルトがついたままになっている洗濯機を見かけます。(外れている場合は、赤丸の部分にボルトがない状態、プラスティックのカバーが付いていたりします)持ち主や引越し業者などが忘れてつけたまま使用するととんでもない揺れを起こし、洗濯機が壊れますので要注意です!
排水口のタイプ
排水ホースをつなぐ排水口のタイプも様々で、それぞれ取り付け施工、圧着の方法が違います。ホース接続部を締め付けるバンドはクリップ式のものは強度に問題があることがあり、僕らは使用せず、ナイロンの結束バンドを使います。最も強靭なのは、写真左上の金属製ねじ込みホースバンドです。右上のようなただの穴になっている排水溝もよく見かけますが、この場合はクリーンパッキンやエルボなどいくつかのパーツを組み合わせ、排水ホースをがっちり固定していきます。
給水栓のタイプ
現在では、ほとんどが合金製オートストッパー付給水栓(右上)がついているおうちが多いですが、まだまだ普通の水道の蛇口に4つのネジで止めるタイプの「4つネジニップル」を使っていたりする場合も多く見かけます。「4つネジニップル」はオートストッパー付給水栓が発売される過渡期に一時的にアダプターとして使われていた背景があり、劣化によって水が漏れる可能性も多くお勧めしていません。蛇口ごとオートストッパー付き給水栓に交換してしまうことをお勧めします。(左下)
防水パンのタイプ
防水パンのタイプは大きく4つのパターンがあります。
1(右上)
防水パンの四隅の足の部分がかなり高くなりなっており、洗濯機本体のかさ上げが最初からでき、洗濯機下部の空間クリアランスがしっかり取れるもの。
2(左上/右下)
防水パンの四隅の部分が高くなっているが、洗濯機下部の空間クリアランスは充分でなく、洗濯機下部の排水ホースの取り回しが若干困難なタイプ。
3
防水パンの周りの縁が囲うように高くなっているが、四隅に足がなくフラットタイプのもの。
4
防水版が付いていない家屋、集合住宅(最近は戸建に多い)
これらの種類によって、排水ホースの取り回し方や、また、防振耐震機能のあるかさ上げ台が必要になってきたりします。
排水トラップゴムエルボ
エルボにもこれまた様々なタイプがあります。排水口のタイプとセットになっていることが多く、まれに違うエルボがセットされているおうちも見かけたりします。施行するときは、このエルボと排水ホースをテーピングで圧着、ナイロンバンドまたはねじ込み式金属ホースバンドでしっかり締め付けます。右上の半透明のナイロン製エルボは、排水ホース接続口下部分がよく割れているものを見かけますので注意してください。その他のエルボの材質については合成ゴムなので良好ですが、排水口の構造とフィットしているか確認する必要があります。
嵩上げ台
最近見ることも多くなってきた洗濯機用のかさ上げ台ですが、防水パンがない家屋や防水パンがあっても、フラットタイプで四隅に足がない場合で、排水溝が洗濯機本体の下に位置する場合に必要になってきたりします。
かさ上げ台にはホースの取り回しができるように、洗濯機本体の下部に空間を作ること以外にも…
・防震耐震機能で洗濯機稼働時の騒音が著しく下がる
・洗濯機本体の位置が上がるので、ドラム式洗濯機などは洗濯物の取り出しが楽になる
・洗濯機本体の位置が排水ホースより上がるので、排水時に排水ホースの水がしっかり流れ出るようになる(洗濯機本体と排水ホースの高さが同じだと、排水時、排水ホースの中にどうしても水が残ってしまい、カビやヘドロが排水ホースの中に発生してしまうスピードが速い)
・湿気が逃げやすくなる
などいろいろなメリットがあります。